ECDSAとは、楕円曲線暗号を利用したデジタル署名の方式で、イーサリアムやその他暗号通貨、ブロックチェーンなどで広く使われています。
ECDSAの概要
ECDSAは、楕円曲線暗号に基づくデジタル署名アルゴリズムの一種であり、一組の秘密鍵と公開鍵を使用して署名を作成し、公開鍵を使用して署名を検証します。
ECDSAは、RSAやDSAなどの他のパラメータアルゴリズムと比較して、計算リソースの面で効率的であり、小さなキーで高い安全性を提供することができます。
ECDSAの特徴
ECDSAの特徴は、以下のとおりです。
- ECDSAは、短い鍵長で高い安全性を提供する。
- ECDSAは、暗号通貨やチェーンブロックなどで広く採用されています。
- ECDSAは、標準化されており、多くのプラットフォームやライブラリでサポートされています。
短い鍵長で高い安全性を提供
ECDSAの特徴は、短い鍵長で高い安全性を提供することです。
例えば、RSA暗号と比べて、同じレベルの安全性を実現するには、RSA暗号では2048ビットの鍵長が必要ですが、ECDSAでは256ビットの鍵長で十分です。
これは、ECDSAが楕円曲線暗号を用いたデジタル署名であり、楕円曲線上の演算が整数上の演算よりも複雑であり、攻撃者が秘密鍵を推測することが困難だからです。
暗号通貨やチェーンブロックなどで広く採用されている
イーサリアム以外でもビットコイン等の暗号通貨※やブロックチェーンで、ECDSAは送金の正当性を検証するために採用されています。
送金者は自分の秘密鍵でトランザクションに署名し、受取人は送金者の公開鍵で署名を検証します。
これにより、不正なく「正しい送信元から正しい相手に正しい送金額」を送ることができます。
※リップル、ビットコインキャッシュ、ライトコイン等
多くのプラットフォームやライブラリでサポート
ECDSAは、ANSIやIEEE、NISTなどの標準化団体によって規格化されており、OpenSSLやcryptography、Javaなどの多くのプラットフォームやライブラリでサポートされています。
これにより、ECDSAは様々な環境で利用できる柔軟性と互換性を持っています。