現物取引と信用取引(レバレッジ取引)
現物取引とは
自分が保有している資金(現物)で仮想通貨を購入し、保有仮想通貨を売却する取引のことであり、自分保有資金以上の仮想通貨を購入できません。
信用取引(レバレッジ取引)とは
自分が保有している仮想通貨を売買するのではなく、ポジション(建玉)を保有します。
そして、ポジション決済時に価格変動の差額分だけ損益が発生する証拠金取引です。
ポジション(建玉)を保有するには、証拠金を担保に取引所から一時的にお金を借りる必要があります。
現物取引と信用取引の違い
この2つの取引形態には、以下、3つの違いがあります。
- 送金・決済利用可否
- レバレッジ可否
- 空売り(ショート)可否
この3つの違いにより、信用取引にはリスクがあり、且つ、手数料が発生します。
送金・決済利用可否
実際に通貨を保有している現物取引は、送金・決済利用可能ですが、信用取引は通貨を保有していないので、利用不可です。
レバレッジ可否
信用取引では、証拠金を担保に自己資金以上の取引を行う「レバレッジ」ができます。
※例えば、ある取引所の取り扱い通貨で(x5)と表記されている場合、最大、証拠金の5倍まで金額まで取引(レバレッジ)可能です。
空売り(ショート)可否
信用取引では、実際には保有していない通貨を取引所等から借り入れ売却し、その後、再び買い戻す空売り(ショート)が可能です。
※現物取引では、空売り(ショート)は不可です。
空売りにより、下落相場でも利益を狙うことが可能になります。
信用取引 リスク
信用取引では、レバレッジが可能な一方、以下のリスクが発生します。
- レバレッジにより、元手以上の金額で取引可能となることにより、元手以上の損失を被るリスクが発生する。
相場の動きが予想に反した場合、ポジションの強制決済(ロスカット)により損失が確定します。
ポジションの強制決済(ロスカット)
ポジション(建玉)は、証拠金を担保に取引所から一時的にお金を借りています。
このポジション維持に必要な証拠金は「必要証拠金」と呼ばれます。
一方、「証拠金+未実現損益」は「有効証拠金」と呼ばれ、未実現の損失が拡大した場合、有効証拠金は減っていき、ある一定基準を割るとポジションの強制決済(ロスカット)が行われてしまいます。
証拠金維持率
この一定基準のことを「証拠金維持率」と呼び
証拠金維持率 = 有効証拠金÷必要証拠金×100
で表され、各取引所ごとに基準が異なります。
追加証拠金(追証)の入金
未実現損失が膨らみ、証拠金維持率が一定基準を下回ると強制決済されますが、その手前の基準で、警告(マージンコール)メールが発信される取引所があります。
この場合、ポジションを決済させ損失確定させるか、証拠金維持率を上昇させるかを選択できます。
証拠金維持率を上昇させるため、証拠金を追加で入金することを追証と呼びます。
ロスカット遅れで口座はマイナスに
大幅なレート変動等により、ロスカット執行が遅れ、証拠金残高がマイナスになる場合があります。
ゼロカットシステム
上記のようにロスカット執行が遅れ、証拠金残高がマイナスになるケースで、その損失分を業者が負担し、口座残高をゼロにリセットしてくれるシステムを「ゼロカットシステム」と呼びます。
※海外取引所のみのシステムです。
信用取引 手数料
信用(レバレッジ)取引では、日にちを跨ぎポジションを保有(未決済)すると、ロールオーバーコスト、またはスワップ手数料がかかります。従い、ポジションを長期保有し続けると手数料は増え続けます。